ホビー・雑談

甲子園で高校野球を観戦してわかったテレビ中継では伝わらないこと

現在、第90回記念大会として選抜高校野球大会が開催されています。仕事の休みが取れたので本日(大会7日目)観戦してきました。高校野球の観戦は久々でしたが、やはり生で見る野球はテレビと違う点がいろいろとありました。

高校野球のテレビではわからない魅力

テレビではあまり中継されることがない、試合前の練習やアルプス応援団について、また試合中についてです。

試合前の練習

高校野球では、試合前にグラウンド全面を使って練習できる時間があります。各チーム10分くらいだったと思います。非常に短い時間のように思えるのですが、内容がとんでもなくすごかったのです。どのチームもだいたい同じ流れで、外野と内野に分かれて練習して、最後に合同練習といった感じでした。

外野手はノックでフライやゴロの練習がほとんどでした。ただ、チームによってはライン際へノックをして、クッションボールの処理を練習しているところもありました。(クッションボールの処理で失敗すると長打になってしまうので、重要な練習だなと一人で感心してしまいました。)

内野手はボール回しをして、ノックで捕球や連携の練習をしていました。ただ、そのノックのスピードが尋常ではなく、まだ打った球を処理しているところなのに、もう次の選手へノックをしているのです。控え選手も含めて、各ポジション2~3人いるので、全員に少しでも感触を慣れさせようといったところでしょうか。

この一連の手際の良さと、選手や監督・コーチのレベルの高さが甲子園出場を決めたのだと感心させられました。

試合前のアルプス応援団

試合前は選手たちだけでなく、アルプスの応援団たちも頑張っていました。その中でも、私も今回の観戦で初めて気づいたことがありました。もしかしたら、チームによってするしないがあるのかもしれません。

試合前に士気を高めるために、「フレー フレー 〇〇高校(自分の高校)」という掛け声をかけていたのですが、自分の高校が終わると次に対戦相手に向けて「フレー フレー 〇〇高校(相手の高校)」と反対側のアルプスに向けて掛け声をかけたのです。

それを聞いた相手の高校は、メガホンなどを叩いて称賛しており、後にお返しで同じように対戦相手へ掛け声を送っていたのです。これから対戦する相手を称えるあたり、さすが日本の心を持ったすばらしい高校生だと感じました。

もちろん試合中のアルプスもすごい

試合中のアルプスからの応援は現地で聞くとテレビでは感じることのない臨場感が味わえます。また、各校で楽曲が異なるので、そのあたりも楽しむことができます。

試合の場面に応じた楽曲で応援してくれるので、一観戦者としても試合を盛り立ててもらっている感じがします。きっと、選手たちもアルプスからの応援に背中を押されていることでしょう。

試合中の駆け引き

テレビ中継といえば、基本的にはピッチャーとバッターの対戦が映るようなカメラワークが中心です。しかし、試合中はその他のところでもいろいろな駆け引きが行われていました。

最も印象的だったのが、ランナーが出た時。1塁ランナーの時は、主にピッチャーとランナーの駆け引きが見られます。ランナーが少しでもリードを大きくして、盗塁をすると見せかけてピッチャーにプレッシャーを与えたり、ピッチャーも目線や投球モーションで防ごうとするのです。

また、2塁ランナーの時は、セカンドとショートの選手がベースに入るふりをしたりして、ランナーを警戒させていたのです。それを見てランナーのリードが遅れたりするなど、駆け引きが常に行われているのです。

試合後の星稜高校に注目してほしい

私は見てしまいました。星稜高校の素晴らしい姿を。(さすがは、ゴジラ松井こと松井秀喜さんの出身校!)

この試合で、星稜高校は富島に11-2で勝利し3回戦進出を決めました。試合終了後に校歌斉唱をして、アルプスの方向へ走っていくというのはテレビ中継でも各校のお馴染みの姿だと思います。ここからの星稜高校が違いました。

1塁側だったため、ライトの方向へ走って行き、整列をして応援してくれた1塁側の自校のアルプススタンドへ頭を下げます。そして、対戦相手である3塁側のアルプスの方へ体を向けて、全員で同じようにお辞儀をしたのです。

この姿は初めて目にしたので、感動しました。名門高校だけあって、そういった相手への敬意などもしっかりと教育されているのでしょう。星稜高校を応援したくなるエピソードでした。

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